リスボン大学付属植物園 自然史博物館について

リスボンの市街地図を見るとホテル近くの丘の上に植物園,博物館の表示があるので行ってみる.アベリーダ通りからケーブルカーで急な斜面を上がり,丘の上を道なりにしばらく歩くとリスボン大学付属植物園と自然史博物館があった.博物館は丘の上にあり,隣接する植物園は丘の斜面に位置し,坂道を下りながら多様な植物が見学できるようになっている.入場券を購入してはじめに植物園に向かう.この植物園はどうやら熱帯,亜熱帯の植物を中心に構成されているようだ.しかし,ポルトガル語で分からないこともあるが,十分な表示が整備されていないため,説明がないものが多く,残念だ.バタフライガーデンの表示もあるが,どうやら今は閉園されているようだ.しかし,涼しい木陰を散策するには良いところだ.
 自然史博物館は広い中庭があり,それを囲むように広大な格調のある南欧風の2階建ての建物である.玄関も立派だ.恐竜など古生物を中心に,進化的な視点で展示はなされている.鉱物の展示も多い.天文,物理学などの内容も展示されている.またかつての大学の階段教室,実験室,顕微鏡などの展示もそれなりに興味深い.昆虫,植物の標本などは多くないしかし,展示物はまだこれから整備しようというところだろうか.この大学,いやこの国では自然史の盛んなイギリスのようにこの分野の研究が少ないのかもしれない.整備すればかなり良い博物館ができそうなのに勿体ないと思う.ポルトガルには歴史のあるコインブラ大学があり,リスボン大学は比べると新興大学なのかもしれない.リスボン大学のサイトで博物館,植物園について調べてみたが,英語表記も一部あるがほとんどポルトガル語表記でよく分からなかった.この施設のサイトを検索すると,trip adviserではかかってくるが,施設としてはサイトを持ってないのかもしれない.短期間リスボンを訪れた海外の旅行客がわざわざこの博物館を訪れるのはどうかと思うが,時間があれば静かな植物園をぶらぶらするのは良いかもしれない.