2011-01-01から1年間の記事一覧

映画Nine とCharlotte Grayについて

12月にBSやレンタルで観た映画で良かったのはこの2本かと思う.この2本を比較するわけではない.「Nine」(2009年)はイタリアの映画監督フェリーニをモデルにしたラブ・コメミュージカル映画.タイトルはフェリーニの代表作「81/2」からきている…

映画 「The Ghost Writer」 ロマン・ポランスキー

映画を観るとき,その選択理由は,1.映画そのものが面白い,2.出演俳優の魅力,3.誰が監督したか, だろうか.この映画は明らかに3であり,ポランスキー(Roman Polanski)が監督である故に映画館で観たと思う.ポランスキーは,ポーランド映画「水の中…

パリ自然史博物館とラマルク (Lamarck)

今年夏ロンドンの自然史博物館(BM)に行った.中に入ると建物正面の階段踊り場にダーウインの像がある.隣接するダーウインセンターという研究施設もある.進化論の本場イギリスに来たという実感をもつ.数年前の夏,秋のようなどんよりした曇り空の寒い…

庭のネジバナの花のこと

自宅の庭の芝生にこの数年ラン科のネジバナSpiranthes sinensis が初夏に開花する.風で種子が運ばれてきたのだろう.光の多い乾燥した人為的環境で開花するラン科の花は少ない.夏に葉は消失し,冬に葉を展開する冬緑性である.日本だけでなく海外でも近縁…

映画 シャイニング について part 2

台風の来た週末ビデオでも観ようと思い,妻の希望で「カッコーの巣の上で(One Flew Over the Cuckoo's Nest)」(1975年作) と「アニーホール」(Annie Hall)(1977作)2本をレンタルする.学生時代に封切で観たと思う.2本とも退屈ではない.…

ドイツ フランクフルトの風力発電

関空からフランクフルト経由でロンドンに向かうとき,飛行機がフランクフルト空港に着陸態勢に入ると,地上の田園地帯に3か所の小型の風力発電所のプロペラがゆっくり回っているのが見えた.ドイツではあちこちに風力発電所があるらしい.隣のフランスは原…

映画 シャイニング The Shining

毎夏家でステイーブン・キング(Stephen King)原作,スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)監督「Shining」を見る.この作品は妻の大のお気に入りでもある.年に一度であれば毎年見ても面白い.ジヤック・ニコルソン(Jack Nickolson) の怪演,山の上の…

Oxford 小旅行

ロンドン滞在中7月末British Railwaysの青色の列車でOxfordに行く.電車ではなくデイーゼルだ.乗車してから座席にカードが立っていないところが空いていて座ることができることがわかる.Paddington 駅から30分程度で田園地帯に入る.ゆるやかな緑の丘陵…

London Russell Square 夏

7月末に妻と1週間ロンドンに行く.関空発Frankfurt経由LHAへ約15時間.到着は夕方5時半ごろ.明るい.ロンドン市内北部のホテルに泊まる.前は緑の多い広い公園.滞在中 South Kensingtonの自然史博物館と隣接するDarwin center,それから大英博物館(…

 スリランカ  Sri Lanka 1982年 その1

ソウル発の大韓航空はコロンボに向かっていた.機内はコロンボ経由でアラブに向かう多数の韓国人でごったがえしていた.高校時代の友人のSと2人で年末年始の休暇を利用して,スリランカに向かう.海外旅行に慣れているSと異なり,ぼくは緊張と興奮を感じ…

六甲 夏の思い出

2か月ブログを更新していなかった.土日は全く時間が取れず仕事をしていた.しかし,時間がある夜半須賀敦子の文庫本を読んでいた.彼女はイタリア,ミラノ滞在中にイタリア人ペツピーノと結婚,日本文学,イタリア文学の双方向の翻訳を続け,60代以降に「…

映画 明日に向かって撃て

先日BSで往年の名作「明日に向かって撃て」を久しぶり観る.監督ジョージ・ロイ・ヒル.新鮮だった.画像は美しく,ポールニューマン,ロバート,レッドフォード,キャサリン.ロスが何とも良い.特に2人のとぼけた会話が何とも言えない.黄葉の堆積岩層…

原子力発電と高木仁三郎さんのこと

巨大地震と原発事故は多くの識者が書いているように日本の社会を今後大きく変える出来事だ.今改めて市民科学者として原子力発電に反対した高木仁三郎さんを思い出す.彼は私より2世代以上上で何の面識もない.しかし,原子力発電の技術者を経て大学の研究…

早春の六甲

春が急速に近づいている。早春3月ごろ裏六甲ではモクレン科の高木タムシバの白い花の開花が始まる。群落として開花していないため、派手さはないが、車道から遠くに見える清楚な白い花は美しい。この種は涼しいやや湿ったところが好きなのだろう。表六甲で…

鈴木信彦さんの想い出

生態学者の鈴木さんが亡くなった。九州の大学の近くの自宅で焼死ということをインターネットで知った。ショックだった。彼が九州の大学から神戸大学に赴任したのは、震災の翌年1996年だったと思う。大学はまだ多くの被災者の避難所でもあった。彼は生態…