映画 イルマーレ The Lake House

韓国映画のリメイク作品「イルマーレ」をケーブルテレビで観る。リメイク元は観ていない。キアヌ・リーブスサンドラ・ブロック久しぶりの共演。サンドラは先日、意外にもオスカーを受賞した。ポジデイブで如何にもアメリカ的な女優というイメージが自分には強かったが、この映画でははかない恋に落ちた医師の役を好演をしている。アレックス(キアヌ)は若手の建築家で、偉大な建築家の父を持つ。ケイト(サンドラ)は新任の医師。2人の時間を超えた会うことができない恋を描く。おさらくシカゴ周辺を舞台にしているのだろう。湖畔や街並みの四季の移り変わりが美しい。ケイトがレストランで決して来ることのアレックスをひたすら待つ場面は良い。キアヌも家庭を捨て
た著名な建築家の父(クリストファー・プラマー)への愛と葛藤が交差する演技もよい。

グローバル化した社会で当然にも家族の崩壊が大きなテーマなのだろう。また、かつて名作「サウンドオブミュージク」でナチスの追跡から家族とともにスイスアルプスを超えて脱出する男を演じたクリストファー・プラマーは最近はひと癖ある役が多い。ジョデイフォスターと共演した「インサイドマン」では、ニューヨークの巨大銀行の頭取で、第2次大戦のとき、ナチスと裏取引をして、巨大な財産を手に入れた暗い過去をもつ男を演じていた。いかにもアメリカ的だ。この映画では、アレックス、ケイトは2年の時間差を超えて愛し合い、湖畔の郵便ポストに手紙は届く。しかし、出会うことのできない2人が愛しい。ハリウッド映画にはないしっとりとした映画である。