Little Children  ケイト ウインスレット

 レンタルでケイト ウインスレット主演「Little Children」を観る。「愛を読む人」でオスカーを獲得した以前の2006年公開の作品。期待した映画だったけれど、彼女の体当たり演技だけではないか。ボストン郊外の高級住宅街が舞台。リーマンショック前、白人のエリートたちが居住する街。そこにエリートビジネスマンの夫と娘をもつサラ(ケイト)夫婦と放送作家の妻キャッシー(ジェニファーコネリー)と息子をもつ司法試験を目指すブラック(パトリック・ウィルソン)が住む。公園でサラとブラックが子連れで出会い、2人は深い関係になる。そこに性変質者ロニー(ジャッキーアール)が刑期を終えて街に戻ってくる。そして街は混乱する。その混乱を滑稽に描いている。2人の不倫と一人の変質者の2本の糸で物語が進行する。原作を読んでいないが、この設定が不自然。変質者役のロニーの存在感はある。東部アメリカの街も美しい。ジェニファーコネリーなど役者はそろっている。でも最後の結末はなんだろうか。タイトルにあるChildの存在感がない。これは大人のことを指しているのか?フェミニズムの後退とともに「家庭は大切です」ということだろうか。アメリカ、イギリスなどでは児童への性変質者に対する厳しい社会的な制裁がある。日本でも居住地の登録が義務付けられているようだ。背景として性犯罪の問題を考えようとしているのかよく分からなかった。        スケッチは12月夕方の神戸・元町 大丸別館 ヴオーリズ設計とされる。