シンガポ−ル マングローブ林

 数年前に妻とシンガポールに行く。シンガポールは一般には経済、あるいはリゾートの島という印象は強い。
治安は良く、ホテルも多い。しかし、リゾート地としては、セントーサ周辺の海もきれいではないし、それほど面白いところとは思えない。当初、西表のマングローブ林を観ようかと思っていたが、適当な飛行機も宿も取れず、調べるとシンガポールでは簡単にマングローブ林が見れることが分かった。
これは「シンガポール植物園便り」のHPを運営されている女性から教えていただいた。ホテルはオーチャード通りのGoodwood Park Hotelに4泊する。コロニアル風のラッフルズホテルとともに有名なホテル。シンガポールは、タクシー料金が安く、ホテルからタクシーで島の北端にあるスンガイ・ブロウ自然公園に行く。マレーシアに面したこの海岸が湿地になっていて、最短のコースなら1時間程度でマングローブ林や湿地の動物や、花に集まるハナバチ、チョウなどを観察しながら散策できる。木陰の路で特に暑くない。こんなに簡単にマングローブ林が見れるとは思わなかった。また、世界有数のシンガポール植物園があり、熱帯特有の植物が十分観察できる。アリと共生するマカランガも見れる。島全体が人工島のようなもので、本来の自然はほとんど残っていないのだろうが、リー・クアンユーの巧みな政策で、美しい街並みが形成されている。シンガポール大学も世界有数の大学に成長している。個人的には、海から湿気が入ってくると、猛烈な暑さと湿気に参ったし,特に観たいものもない。しかし、これほど簡単に熱帯の海岸沿いの湿地を観察できるところは少ないのではないか。
飛行機から島を見ると、島周辺には筏のようなものが多数浮かんでいて、エビ養殖の筏かなと思った。スケッチはシンガポール植物園入口付近。