映画 シャイニング について part 2

台風の来た週末ビデオでも観ようと思い,妻の希望で「カッコーの巣の上で(One Flew Over the Cuckoo's Nest)」(1975年作) と「アニーホール」(Annie Hall)(1977作)2本をレンタルする.学生時代に封切で観たと思う.2本とも退屈ではない.特に「カッコー」はアカデミー主演男優賞,女優賞などを独占したが名作と言ってもよい.服役中のジャック・ニコルソンが刑務所の強制労働から逃れるため精神障害を偽装し,精神病院に入院する.しかし,病院で自由を求めて,規律を強く求める看護師長ルイス・フレッチャーLouise Fletcherと他の患者を扇動して闘う姿を描く.映画「イージーライダー」以降のアメリカンニューシネマ路線の映画だ.ルイス・フレッチャーの演技が見もの.自分の好みとしてはレイモンド・チャンドラー原作のフィリップ・マーローを思わせる探偵を演じた映画「The China Town」(1974作)が好きだが,彼得意の演技はこの映画で確立されて「The shining」に引き継がれたのだろう.「アニーホール」はウッデイ・アレンお得意のニューヨークが舞台のギャグ,皮肉のラブコメ.2本観て気付いたのは「カッコー」には「シャイニング」で山の上のホテルの料理長を演じた黒人Scatman Crothersが,「アニーホール」には「シャイニング」でジャック・ニコルソンの妻役を演じたShelly Duvallがウッデイ・アレンの元彼女役で出演していたことだ.ちょっと驚く.彼らはこれらの映画で注目されたのだろう.また,カッコーは他種の鳥の巣に「託卵」する習性をもつことはよく知られているが,「Cuckoo」について手元の辞書を調べると鳥の「カッコー」以外に「気が狂った」「おかしな」などを意味する俗語らしい.