映画Nine とCharlotte Grayについて

12月にBSやレンタルで観た映画で良かったのはこの2本かと思う.この2本を比較するわけではない.「Nine」(2009年)はイタリアの映画監督フェリーニをモデルにしたラブ・コメミュージカル映画.タイトルはフェリーニの代表作「81/2」からきているようだ.監督Rob Marshall.主演の映画監督役のダニエル・デイ・ルイスDaniel Day-Lewisが良い.そして共演の女優陣が豪華.マリオン・コテイラード,ペネロペ・クルスニコール・キッドマン,そしてフェリーニの母親役でソフィア・ローレン,さらに007のボスMまで出演する.それぞれ歌い,踊る.ペネロペの歌と踊りはなかなかのものだと思う.おそらく全員吹き替えなしだろう.イタリアを舞台にした英語の映画という不自然さがあるが,楽しめる映画だ.往年の天才映画監督フェリーニがどのような人生を送ったのか想像すると楽しい.
Charlotte Gray」(2001年)は第2次大戦中のフランスを舞台にスパイとして命を賭けてナチスと闘うイギリス人女性を描く.監督Gillian Armstrong,主演のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)の毅然とした演技に好感をもつ.しかし,イギリスの看護師が特別訓練を受けてフランスに潜入し,対独レジスタンスの活動を行うのはやや不自然な感じは残る.当時ナチスの傀儡だったフランス,ビシー政権による在住のユダヤ人弾圧に協力する様子も印象に残った.しかし,そんなストーリーよりロケ地となった南フランスの街Saint-Antonin-Noble-Valが美しい.この街と農村の景観を観るだけで価値があると言っても良いかもしれない.気に入ったのでSaint-Antonin-Noble-Val のofficial siteから写真を使わせてもらう.この地方ならどこでも絵になりそうだ.一度行ってみたい.