ドイツ ライン川下流のビーバー保全調査 ver.3

13日(土)朝大学のワゴン車でライン川対岸の川岸からかなり離れた,湿地帯に向かう.古風な石造りの屋敷がゲストルームになっていて,宿泊,結婚式などができるようだ. 背中にtatooをした花嫁を遠くから見かける.周辺には人工の湖,川,広葉樹林が広がり,ビーバーの生息地になっている.この地区内の2地点で一定の円内のすべての樹木の種類,ビーバーの食害のあるなし,岸からの距離,樹木の円周,GPSによる樹木の位置,円の中心からの距離を赤外線で測定して記録する.1日目からきちんとデータを取る作業だ.午前中に1地点,大よそ樹木50本,午後から同じ作業をする.このデータを中心にWilliam博士は論文原稿を書くつもりのようだ.ランチは博士の夫人手作りのサラダ,パン,チーズ,果物などを食べる.ピクニックだ.ドイツ人は慣れているのだろう.夫人は博士の同僚らしい.ドイツ人だが非常に美しい英語を話す.この作業を13,14日と2日間行う.結構きつい.分担で円周を測定したが,ビーバーはヤナギ,チェリーなどを選好するようだ.齧るだけでなく,木を倒し切り株(stump)が残る.樹木の種名をSamsung のパッドにインストールしてある葉の図鑑で同定する.Williamは本来工学系の研究者だが,カナダのBritish Colombia 大学でクジラの保全研究などにも関わった変わった経歴をもつ.夕食はhotelのdinnerでmenuは同じような味付けの6種類の豚,牛,七面鳥(turkey),そして白身魚としてNile Perch(日本でシロスズキの名前で出まわっているかもしれない.四万十川河口に生息するアカメが近縁)から選ぶ.ドイツ人はNile Perchに抵抗はないようだ.最終日に食べたが味つけも濃いし,くせのない白身魚で,特に旨いわけでも不味いわけでもない.サーモンは高価でこのホテルでは素材に使っていないようだ.こうして2日間の調査が終わる.