オランダ ライデン自然史博物館 (ナチュラリス生物多様性センター Naturalis Biodiversity Center)について

7月末リスボンに向かう途中,アムステルダム・スキポール空港で乗り継ぎに6時間あるので空港外に出て,列車でライデンに向かう.最初乗り場が分からない.切符は自販機で買いにくいので,有人の売り場で購入.少し高いようだ.乗り場も聞いて確認する.直…

ネムノキの開花と訪花昆虫

今年も庭の西側に植えたネムノキが6月から開花し,今も開花が続いている.1か月になる.開花数も昨年より断然多く,6月の満開時には,ピンク色の花が埋め尽くすように咲いた.見ていると,温帯というより遠く亜熱帯に来たような感がある.庭で訪花昆虫を…

初夏の京都 叡電と比叡山 ガーデンミュージアム

月末の土曜日,夏を思わせる一日,昼前から京都に向かう.叡電(京福電車)に乗り,八瀬方面に向かうことだけを決めていた.11時半ごろ河原町着.人通りは多い.鴨川を渡り,四条から京阪に乗り換え出町柳で地上へ出て,叡電の駅前に到着.昼食のため,日…

庭のスイセンの開花と毒性について

今年の冬は寒かったのだろう.庭のユキヤナギ(バラ科),スイセン(ヒガンバナ科)がようやく開花のピークを示している.スイセンの咲く庭の西隅に近づくと,濃厚な甘い匂いがただよう.春の訪れを示すゆえに好ましいと思うが,この匂いの好き嫌いはあるだ…

映画 コンチキ Kon-Tiki

ハイエルダールの「コンチキ号漂流記」を読んだのは,小学生の頃だろう.父が買い与えたくれた本で,ドリトル先生シリーズとともに印象に残っている.バルサの木の筏で南アメリカからポリネシアまで横断するという破天荒な実話であり,海上のサメなど魚たち…

冬の京都 嵐電と寺町通り

1日日曜日,妻と昼前阪急で京都に出かける.四条大宮で下車,駅 の西側裏通りにある蕎麦屋樹庵で昼食.民家を改装した蕎麦専門店で割り蕎麦,湯葉の卵あんかけ丼などの「そば御膳を食べる」.それから嵐電(京福電鉄)に乗り嵐山に向かう.久しぶりに嵐電に…

映画「アデル、ブルーは熱い色」原題La vie d'Adele

年末の22日の夜,有馬の温泉旅館にDVDプレイヤーを持ち込み,夕食後個性的な女優2人が演じるフランスの過激な恋愛映画「アデル、ブルーは熱い色」を観た.あどけない顔のアデル・エグザルホプロスと今注目のレア・セドウ共演の映画だ.180分の長編だが…

庭のヤマブドウの果実について

3年前だろうかヤマブドウVitis coignetiaeの苗を西側のフエンス横に雌雄2株を植えた。ヤマブドウは雌雄異株であるためだ。日当たりの強い西側に放置に近い状態だがフエンスに絡んで成長し、今年10月ごろに濃い紫色の果実ができていた。味わってみると、…

映画 誰よりも狙われた男 (A most wanted man)

週末の夜、スパイ小説の巨匠のジョン・ルカレの原作を映画化した「誰よりも狙われた男」を西宮ガーデンズで観る。神戸市内での上映はなく、ガーデンズのみだ。最終の上映時間で観客は7人だけだった。監督はAnton Corbijn。主演は今年2月46歳で亡くなった…

ヘルシンキ大学付属自然史博物館

19日金も晴天.1週間晴天が続く.朝は寒い.ホテルからすぐ近くの有名な白いヘルシンキ大聖堂へ行く.多くの外国の観光客が来ている.特にツアーのアジア系の人たちが多い.それから海岸に出て,朝市をぶらつく.魚,果物,土産物屋などの店がテントで並…

ドイツ ライン川のビーバー保全調査 生態系エンジニアとしてのビーバー

9月15日Emmerichからライン川上流にある自然環境保全センターの見学と施設の調査船によるライン川沿いの人工湖の調査,観察を行った.この湖でもカナダモElodea2種が侵入し,優占種になっており,船のスクリューにからんで困るようだ.底生動物の採集も…

ドイツ ライン川下流のビーバー保全調査 ver.3

13日(土)朝大学のワゴン車でライン川対岸の川岸からかなり離れた,湿地帯に向かう.古風な石造りの屋敷がゲストルームになっていて,宿泊,結婚式などができるようだ. 背中にtatooをした花嫁を遠くから見かける.周辺には人工の湖,川,広葉樹林が広が…

ドイツ ライン川下流のビーバー保全調査 ver.2

9月11日(木)朝の関空からFin Airでヘルシンキへ,そしてドイツ,デュッセルドルフへ向かう.ヘルシンキまで約9時間,2時間後デュッセルドルフ行きに乗り換え到着は現地時間18:00頃.サマータイムでもあり十分明るい.電車で市内に向かうが,地下…

ドイツライン川のビーバー調査について

明日11日からドイツ西部の街デュッセルドルフに行く.この街はドイツ最大の商業都市だが,近くを流れるライン川下流のオランダ国境付近に最近再導入された哺乳類ビーバーの保全調査に参加のためである.ビーバーは河原の樹木を齧り,倒木でダムをつくるな…

昼下がりの神戸と映画「複製された男」・「ジゴロ イン ニューヨーク」

7月末,昼前に仕事が終わり,バスで山を降りて三宮に向かう.暑い.センター街の南側のハンバーガーショップに入り,2階でハンバーガーとアイスコーヒーの昼食.しばらく文献を読む.客は他に1人だけで,ゆっくりできる.食後近くのシネリーブルに向かい…

ビワの果実について

しばらくブログを更新していない.今年自宅裏の隣家の境界のフェンスの隙間から,ビワ(バラ科ナシ亜科)Eriobotrya japonicaが成長し,結実している.果実の数は10個程度だろうか.おそらくこの付近で見かける口ばしの大きなハシブトガラスが種子を運んで…

映画「Blue Jasmine」と土曜の午後のコンサート

しばらくブログを書いていないので,5月以降2つ書いてみる. 16日金曜夜元町のシネリーブルでウッデイアレン監督「Blue Jasmine」を観る.ニューヨーク,サンフランシスコを舞台にしたシニカルなラブコメ.主演の女優ケイト・ブランシェットが絶品.富裕…

ユリノキの花 tulip tree

この4月から勤務先が新神戸駅近くになり,生活が大きく変わった.時間が前よりゆっくり流れている.出勤前に仕事ができる.先日夕方神戸市東灘区岡本の歩道を歩いていると,街路樹のユリノキの花が開花している.大型のチューリップ状のクリーム色の花で,…

爽やかな恋愛映画 フランス映画「ナタリー」とアメリカ映画「ワンダーランドにて」

最近DVDレンタルで観た映画で良かったのはこの2本か. La Délicatesse(ナタリー)は日本未公開のフランス映画.主演は映画「アメリ」で一躍スターになったAudrey Tautou(オドレー・トトウー)演じるFranois Damiens.彼女はパリのcafeで知り合ったお気…

水生寄生蜂の寄主探索行動  論文受理までの経過を含めて考えたこと

先日イギリスのJournal of Natural Historyという動物の学術誌にぼくが執筆した水中で寄主を探索するヒメバチの仲間Apsilops japonicus Yoshida et al.の寄主探索行動をまとめた論文が掲載された(Hirayama et al. 2014).神戸女学院大学の平山さんと2009…

冬の庭の果実  ネムノキとヘクソカズラ

年末はあれやこれやで慌ただしく,ゆっくりできなかった.年が明け正月に入り,少し落ち着いた.庭の西側ののり面に訪花昆虫を観察するため,数年前マメ科のネムノキを植栽した.去年から開花が始まり,果実もできた.マメ科の植物は成長が早い.おそらく根…

初冬の京都とグローバル化する社会

12月6日土曜,最後の黄葉を見るために昼前に京都に向かう.河原町駅から四条通を東に向かい,八坂神社から高台寺,清水寺へ歩く.晴天の穏やかな初冬の午後だ.学生時代,円山公園に行ったことはあっても清水寺に行ったことはない.高台寺から清水へ向かう…

イギリスのミステリー The Fall と Vera

今人気絶頂のBenedict Cumberbatch主演の「シャーロックホームズ」はロンドンの今を舞台にした刺激的な推理ドラマだ.テンポが速く,人物描写が丁寧,ストリーも緻密.ホームズの変人ぶりも面白い.彼は医学的には発達障害と診断されるだろう.ロンドンの景…

秋の六甲山 Vories (ヴオーリズ)六甲山荘と高山植物園

3連休の快晴の12日,妻と10時過ぎに家を出て,阪急六甲から山上記念碑台前までバスで向かう.駅前では日差しが強く夏を思わせたが,山上は予想以上に涼しい.六甲山小学校前から裏道を歩き,高山植物園に向かう.カラマツの針葉樹の中を歩くと寒い位だ…

フイレンツエ・ヴェネツィア 夏の旅 Part3

ようやく猛暑が終わり秋が近づいたようだ.何だかイタリアに行ったのも随分前のような気がする.忘れそうなのでヴェネツィアについて書いてみる.フイレンツエから鉄道の乗車券を苦労して自販機で購入.イタリアはまだ国鉄が健在だ.プラットフォームがどこ…

フイレンツエ・ヴェネツィア 夏の旅 Part2 幻の自然史博物館

昨日はかなり疲れていたので1日目はのんびりする.街は服,靴,鞄のSOLDISの最後でもあり,ホリデイで多くの旅行客で賑わっていた.朝食後強烈な太陽の日光を避けながら裏道を美術館に向かう.市内を流れる川の畔に美術館はある.川の岸辺の水面には浮葉植…

フイレンツエ・ヴェネツィア 夏の旅 Part1

7月末から8月上旬にかけて1週間妻とフリーでアムステルダム経由,フイレンツエFirenze(イタリア語)からヴェネツィアVeneziaを旅した.イタリアの日差しは日本と比べることのできない強い眩しいものだった. 28日朝関空発KLMAmsterdam行きでAmsterd…

杉浦祐二画伯とバー「古時計」

阪急苦楽園口駅近くの夙川美術研究所で長く活動しておられた杉浦先生が昨年末亡くなられた.震災前まで駅前の教室で絵を教え,夜は向かいのバー「古時計」を営み.自らも創作活動を続けておられた.武蔵野美大卒業後イタリアに留学,1970年頃よりこの地…

死んだ父と戦争体験

前回に続き父の戦争体験について断片的に聞いた話を書いてみる.重い話だ.数年前だろうか西宮市内の病院に入院し,父に会いに行った.そこで死が近いことを感じたのだろうか.突然訓練兵だったころ(恐らく昭和18年から19年だろう)「天草の海の上を練…

死んだ父と学徒動員のこと

最近憲法,領土,歴史問題などが議論されている.父は学徒出陣で海軍航空隊に入隊,敗戦を鹿屋基地で迎えた.父から戦争体験を断片的には聞いていたが3年前の冬に病院で肺炎のため88歳で死んだ.老衰だと思う.父は自分で十分生きたと,いや生き過ぎたと…